薛夕は直接答えず、反問した:「彼女に何か用?」
鄭直は几帳面に答えた:「彼女を特殊部門に招きたいんだ」
薛夕は少し戸惑って:「……え?」
鄭直は続けた:「彼女のような人材は、必ず特別採用しなければならない。特殊部門の門は彼女に開かれている。特殊部門の人間が、みんなお前のように縁故採用でないなら、特殊部門は無駄飯食いの集まりになってしまうじゃないか?」
「…………」
薛夕は口角を引きつらせ、まだ言葉を発する前に、鄭直がまた口を開いた:「もういい、Xの連絡先を私によこせ。私が直接連絡を取る。お前に彼女を勧誘させたら、うまくいかないだろうからな!」
薛夕:「……ああ」
鄭直は言った:「すぐによこせ、切るぞ」
薛夕は彼が電話を切る前に、口を開いた:「ちょっと待って」
鄭直は一瞬驚いて:「何だ?」