戦況がこのような状態になってしまった以上、後方からの支援が来ても間に合わないだろう。この間にどれだけの地雷が埋められ、奇襲地雷が仕掛けられたかわからない。後続部隊がついてくるのは、ほぼ不可能だ。
しかも、これは特殊部隊員と傭兵との戦いだ。もし夏天が勝てば、華夏の特殊部隊員の名声が世界中に響き渡るだろう。
もし爆撃機を出動させてここを平地にしてしまえば、華夏は今後も傭兵の禁地であり続けるだろうが、国際的には単にここが傭兵に対する抵抗が強いだけだと認識されるだけで、華夏の特殊部隊員はただのゴミだと思われ続けるだろう。
だからこの戦いは、夏天にとって国の尊厳を守るだけでなく、華夏の特殊部隊員の面目を保つための戦いでもある。
「扎虎さん、吉克が敵に囲まれています。すぐに救出しなければなりません」とバカザルが言った。