第304章 宝物がありそうだ

外の様子を盗み見ていると、夏天はすぐに気づいた。この連中は二つのものを手に入れようとしているようで、一つ目はすでに手に入れ、今は二つ目を狙っているところだった。

この二人が今から外出するのは、そのものを手に入れるためだった。

「良いものがありそうだな。彼らの様子を見ると博物館に向かうようだ。後をつけて様子を見てみよう」夏天は素早く服を着て、ドアの外へ向かった。彼はエレベーターではなく階段を使った。エレベーターを使えば、この二人を見失ってしまうからだ。

だから彼は階段を選んだ。

夏天が階下に着いたとき、その二人はちょうど入り口に到着したところだった。これは全て夏天の計算通りだった。もし早く降りすぎていたら、二人の注意を引いてしまうところだった。

二人がホテルを出ると、銀色の軽バンに乗り込んだ。五菱之光という、最も安価で一般的なタイプの軽バンだった。