第365章 繁栄する大都市

「あっ!」葉清雪も少し驚いて、冰心の緊張した様子を見て、冰心が冗談を言っているわけではないことを悟った。前回、冰心が彼女を救ってくれた時、冰心が見せた実力に葉清雪は目を見張った。

後で冰心に尋ねたが、冰心はもごもごと曖昧な返事をした。

彼女は冰心と長い付き合いで、冰心の家のカンフーは男子にしか伝えないということを聞いていたので、冰心のカンフーは家伝のものではあり得なかった。

となると可能性は一つしかない、きっと夏天と関係があるはずだ。

冰心は今夏天の彼女で、夏天の実力を彼女ほど理解している人はいない。同時に、自分の兄の実力を彼女ほど理解している人もいない。

今の彼女のこんなに緊張した様子を見て、葉清雪は思った。もしかして夏天は冰心の兄の相手にならないのではないか。