葉老が話し始めると、全員が静かになった。誰も話さなくなった。これが上位者の威厳だ。普通の人が話すなら、みんな好き勝手に話すだろう。
しかし上位者が話すとき、誰も口を挟むことはできないし、話すこともできない。
葉老はたった三文字を言っただけだが、全員が彼を見つめた。
「葉老、何かご指示でしょうか?」葉婉晴は葉老を尊重していた。結局のところ、彼女も葉家の一員だった。当時、葉家が彼女を助けなかったとしても、葉家の考えは理解できた。
葉家は強大だったが、葉婉晴一人のために隠門と敵対したくなかったのだ。
その上、葉家は後に補償として、彼女を江海市特別行動部の部長に就かせた。だから彼女も葉家を責めるつもりはなかった。
「婉晴よ、当時の件で葉家が出てこなかったことを恨んでいるのは分かっている」葉老は淡々と言った。その声は非常に重厚で、達人であることが一聞して分かった。