第355章 蜂の巣にする

三つの部署の人々は夏天が好きではなかったが、彼が最も嫌いだったのは蘇海市特別行動部の部長だった。まるで悪婆のような人物で、夏天には、どうしてこんな人物が部長になれたのか理解できなかった。

蘇海市は彼女によってどれほど害を受けているのだろうか。

そう考えると、夏天は葉婉晴を本当に尊敬していた。葉婉晴は特別行動部の部長として、常に清廉潔白を保ち続けていた。そうでなければ、とっくに億単位の財産を持っていただろう。

特別行動部は、江海市の要人を調査する機関なのだ。

他の人なら、ちょっとした贈り物だけでも億単位になるのに。

葉婉晴も裕福ではあったが、彼女の財産は特別行動部とは一切関係がなく、車の経費さえも特別行動部からは出していなかった。

夏天は、他の三つの部署の人々は間違いなく百萬以上する車で来ているはずだが、葉婉晴たちだけが大型バスで来ていると確信していた。

蘇海市特別行動部の一線級の隊員たちは夏天によって足を折られており、夏天は殺してはいなかったものの、三ヶ月は回復できないだろう。そのため、彼らの部署から来たのは二線級の隊員たちだった。

これらの二線級の隊員が一線級の隊員と比べられるはずもなく、経験はもちろん、実力と警戒心のレベルが全く違った。

もし蘇海市特別行動部の一線級の隊員だったら、先ほどの爆弾で4人目は怪我をしなかっただろう。しかし、あの愚か者たちは一緒に固まって立っていたため、爆弾で全滅してしまった。

十人の部隊が、一気に八人も爆破されるとは、どれだけ頭が悪いのだろう。

今や蘇海市特別行動部の残りは二人だけ。この二人が夏天のターゲットとなった。「左側のは俺の担当だ。お前たちは右側を担当して、蜂の巣にしてやれ」

夏天は右側の男を覚えていた。最初、葉婉晴と蘇海市特別行動部の部長が口論していた時、彼は手を出そうとしたが、蘇海市特別行動部の部長に止められたのだ。

下の二十人はすでに準備完了していた。

彼らの隠れ場所は絶好の位置にあった。

この情報基地には一個中隊分の兵力、百人以上がおり、彼らは四方を巡回して情報基地を警備していた。