第356章 真偽情報

夏天が先ほどしたジェスチャーと言葉は、もう一方で全てはっきりと見えていた。

小型偵察機は外にいる審判と数人の特別行動部部長が観戦用の道具で、戦場内には数十機の小型偵察機があり、先ほどの偵察機は夏天たちの部隊の様子を捉えていた。

そのため、記録係がその映像を拡大した。

拡大するやいなや、夏天がカメラに向かって中指を立て、明らかに蘇海市特別行動部の部長について言及しているのが見えた。

蘇海市特別行動部の部長は今にも夏天を生きたまま食い千切りたい様子で、怒りに満ちた表情で映像を見つめ、両手を握りしめ、歯を食いしばっていた。

「夏天、誓って、必ず殺してやる」蘇海市特別行動部の部長は心の中で怒りの叫びを上げた。

しかし、現実では一言も発しなかった。今話すことは自ら恥をかくようなものだった。蘇海市特別行動部は最下位になってしまい、ここにいること自体が屈辱だと感じていたが、試合がまだ終わっていないため、留まらざるを得なかった。