なぜなら目の前の人物は他でもない、冰心の兄であり、彼が冰川と呼ばれるのも当然だった。
夏天は冰心に確認する必要もなかった。なぜなら、こんなに若くして少将になった人物は数えるほどしかおらず、しかも東北軍區の兵王であり、東北軍區には一人しか兵王はいない。それが冰心の兄で、姓も同じだったからだ。
夏天は完全に確信した。この人物は冰心の兄に違いない。相手の身元が分かった以上、犯罪者の仲間ではないことは明らかだった。そのため、夏天は葉婉晴に頷いた。
ただし、自分が夏天だとは名乗らなかった。
「よし、それなら二人の参戦を認めよう。ただし、すべての指示に従うこと。もしこの作戦を台無しにしたら、上に直接報告することになる」と葉婉晴は警告した。これは典型的な、まず厳しく、そして紳士的な対応だった。