第372話 超上忍との戦い

夏天の警告があったため、冰川は相手を逆に一度やり込め、簡単に二人の上忍を倒した。

通常の戦いであれば、冰川にも勝機はあったが、それは実際の戦闘次第だった。戦闘中に何が起こるかは誰にも予測できず、些細なことで戦況が変わる可能性があるからだ。

しかし今回、冰川は10秒もかからずにその二人の上忍を片付けることができた。それは先手を取れたことと、相手が彼の実力を知らなかったからだ。

寒氷の秘術は彼の祖父である北の軍の名を上げた絕技であり、祖父はこの技によって華夏の四大高手の一人となったのだ。

寒氷の秘術を発動すると。

皮膚の表面に氷の層が現れ、この氷の層は防御にも攻撃にも使える。

実は冰家の寒氷の秘術が男子にしか伝えられないのは、冰おじいさんが男尊女卑だからではなく、寒氷の秘術が女性の修行に適していないからだ。女性が寒氷の秘術を修行すると、体内の陰氣が過剰となり、全身が氷のように冷たくなってしまう。