夏天の目に映ったのは、とても美しい脚だった。
「見飽きた?」その美女が不満そうに言った。
「へへ」夏天は照れくさそうに頭を掻いた。「学科長を探しに来たんですよね?中には誰もいないみたいで、ずっとノックしてたんですけど」
「ふん!」美女は夏天を睨みつけると、そのまま入り口まで歩いていき、バッグから鍵を取り出して事務室のドアを開けた。
夏天は呆然と美女を見つめていた。まさかこの美女が自分の学科長だとは夢にも思わなかった。こんなに美しい学科長がいるなんて。
夏天はすぐに後を追った。
バン!
ドアが閉まり、夏天の鼻に直撃した。
「いってぇ、そこまでする必要ないでしょ」夏天は文句を言った。学科長が仕返しをしているのは分かったが、あまりにも意地が悪すぎると感じた。ただ数回見ただけなのに、ドアで殴ってくるなんて。
コンコンコン!
夏天は再びドアをノックした。相手は学科長で、自分はただの学生に過ぎないのだから、やはり敬意を払わなければならない。
「入りなさい!」中から美女の声が聞こえた。
夏天は学科長の事務室に入った。
学科長の事務室はかなり広く、前方に事務机があり、前後にキャスター付きの椅子が一つずつ置かれていた。部屋には数個の植木鉢があり、その中には美しい観葉植物が植えられていた。後ろには長いソファが一列に並んでいた。
全体的に、この部屋の環境は良好だった。
「何の用?」学科長は顔も上げずに冷たく言った。
「先日休みを取らせていただいて、今日報告に来ました」夏天は実際には授業をサボっていたが、表の姉さんに休暇届を出してもらっていた。
「そういうことは指導員に言いなさい」学科長は机の上の書類を整理しながら、依然として夏天を見ようともしなかった。
「私は夏天です!」夏天は自分の休暇届がとっくに学科長のところに回っているのを知っていた。指導員は最大三日間の休暇しか管理できず、三日を超えると指導員の管轄外となる。
「夏天、入学して一ヶ月半、一度も授業に出ていない夏天ですね。ちょうどいい、あなたの書類がここにありますから、退学の準備をしてください」学科長は夏天という名前を聞いた瞬間、怒りが込み上げてきた。
こんな学生は見たことがなかった。入学して一ヶ月半経つのに、一度も授業に出ていない。