深夜。
方平と李じいさんはようやく魔武に戻ってきた。
南江の方は、方平はもう行かないことにした。でないと張定南に頼まれたら断りづらいからだ。
今はちょうどよかった。これで一件落着だし、張定南も郷土の情を持ち出すのは気が引けるだろう。
「まあまあだな。今回の遠征で八級金身一人と七級二人を倒したんだ。普通の人にはできないことだ」
李じいさんは聞こえないふりをした。慣れているからな。
ふん、よく言えたものだ、お前が倒したのか?
「八級は私が倒した」李じいさんは考えた末、一言付け加えた。
方平は納得したように言った:「分かります。八級はあなたが倒して、七級二人は私が倒しました」
二人は自分たちだけの世界で楽しんでいた。
方平は続けて言った:「だから七級二人の戦利品は私のものですよね?」
八級のは他の人が持って行ったし、李じいさんが八級を倒したと言うなら、そうなんだろう。どうせ借金の問題はないし。
李じいさんは顔を曇らせた。こんな罠が待っていたとは!
「後で送っておく」
「先生、それは必要ないでしょう?宗師たちはこんなものに興味ないから、欲しければとっくに持って行ってますよ。本当に良いものがあれば、彼らは黙っていますか?」
宗師たちは明らかに欲しがっていなかった。
邪教の武士たちは、実は貧乏人ばかりだ。
たとえ彼らが地窟の入口を一つ支配していたとしても、貧乏人だ。こそこそと隠れて暮らす連中に、どれほどの財産があるというのか?
むしろ今回参戦した宗師たちは、みな勢力に養われているから、こんな些細な物に目もくれないだろう。
李じいさんはしばらく考えてから言った:「それでも形だけは整えないと。送っておいて、要らないと言われたら…」
「先生、もし欲しいと言われたら?送られてきたものを、すんなり受け取って、返してくれるでしょうか?」
「それもそうだな…じゃあ…」李じいさんは再び考え込んで言った:「他人が履いた靴は、たぶん要らないだろうが、心髓は送っておこう。劉先生なら話が通じるが、問題は陳校長の方だな…」
方平は即座に携帯を取り出して電話をかけた。
電話はすぐに繋がり、陳雲曦は少し寝ぼけた声で答えた:「方平?」
「ええ、私です。家にいますか?」
「はい」
「お爺さんは帰ってきましたか?」
「お爺さん?お爺さんは出かけていたの?」