「それは他人が倒したものだ。他人の戦利品だ。ルールを知らないのか?」
李じいさんは叱りつけた。
方平は気まずそうに言った。「ちょっと見るだけです。七級強者の宝物なんて見たことないから……」
「七級なんて貧乏人だ」
李じいさんは口を尖らせて言った。「武器を使う者は少ない。長年の修練がない限り、素手で戦う確率の方が高い。丹薬に関しては、普通の丹薬は使えないし、本当に高級な丹薬は買えない」
「それはどうかな。先生、行きましょうよ。見に行きましょう。ただ見るだけですから……」
李じいさんはこの言葉を聞いて、どうも信用できないと感じた。まるで男が女に「ちょっと触るだけ」と言うのと同じだった。
方平の執着に負け、李じいさんは彼を連れて田牧が戦った場所へ飛んでいった。
……
「あれは奴だ!」
胸を貫かれた死体を見て、李じいさんは眉をしかめた。
方平はちらりと見て、小声で尋ねた。「ご存知の方ですか?」
「何度か会ったことがある。死んだと思っていたが、まさか生きていて、しかも突破していたとは」
李じいさんは眉をひそめて言った。「天南武道大學の元副学長だ……」
方平は一瞬驚き、小声で言った。「では天南地下洞窟の件は……」
李じいさんは少し頭を痛めながら、考え込んで言った。「詳しくはわからない。後で調べてみよう。もう死んでしまったが、身元が判明した以上、天南武道大學側にも多少の問題が出るかもしれない」
「天南武道大學には私の同級生が何人かいるんですが」
「大丈夫だ。おそらく、今の天南武道大學の一部の人々に問題があったとしても、すでに撤退しているはずだ」
これだけの騒ぎになれば、邪教の上層部もこれが罠だと気付いているだろう。出手した強者たちが命を落とした今、彼らと関係のある者たちは撤退するか、口封じされているはずだ。
方平は何も言わず、しゃがんで相手の胴体を叩いてみた。コンコンという音が響いた。
「七品境に入ったばかりで、まだ金身を成就できていなかった。致命傷は胸ではなく、精神が磨滅されたのだ」
李じいさんは続けて言った。「八品強者なら、金身が一番価値がある。金身が磨滅されていなければ、持ち帰って神仙として祀っておけば、千年後には復活する可能性もある」