九品の戦いが終わったが、それは事態の終わりを意味するものではなかった。
逃げた二人の獣王、巨大なワニ獣は狡を連れて百獸林へ、ライオン獣は西方の萬蟻砂漠へと向かった!
禁地は、警戒すべき時が来たのだ!
守護一族は、おそらく完全に裏切ったのだ!
地窟の強者も、もはや信頼し協力する価値はない。
これらの九品強者たちは全力で移動し、間もなく百獸林から天を揺るがす威圧が立ち上り、大量の七八級の妖植も含めて、轟音とともに咆哮を上げた!
百獸林に最も近い都市では、二つの九品威圧が風前の灯火のように、圧制され続けその範囲を縮小していった。
西側では、萬蟻砂漠からもエネルギーの潮汐が爆発的に発生した。
耳を刺すような鋭い咆哮が、地窟全体を震わせた。
中央區域の御海山からも、獣の咆哮が応えるように響き始めた。
この時、静かだった禁忌の海でさえ、深海から妖族の咆哮が応えているかのようだった。
妖木城では、数人の禁區の強者が座って話し合いを始めたばかりだったが、これらの動きを感じ取ると、先頭に立つ九品の中年は恐ろしいほど顔色を変え、すぐに一人を禁區へ報告に向かわせた!
この事態は、もはや彼の手に負えるものではなかった。
南七域の数々の禁地、御海山と禁忌の海という二大禁地を含め、王境の妖族は30人近くに及ぶ!
もしこれらの妖族の怒りを鎮めることができなければ、南七域は巨大な暴動に見舞われるかもしれない。
……
この日、魔都地窟は不安定な状態が続いた。
九品威圧は天地を揺るがし続け、収まる気配はなかった。
各都市は威嚇され、警戒し、そして……不安に陥っていた!
希望城と戦っていた妖葵城でさえ、急いで城外の軍を撤退させた。
この強者たちが横行する時期に、一度でもこれらの強者の不興を買えば、些細なことで無数の人々が滅ぼされかねない。
希望城側も、早々に城外の武士たちを撤退させていた。
この時、七品強者でさえ外で行動するのは非常に危険だった。
少しでも油断すれば、大戦の導火線となりかねなかった。
……
希望城。
北門。
この夜、希望城は眠れなかった。
今、希望城北門の城壁の上には、十七、八人の高級強者が集まっていた。
三人の九品、五、六人の八品、七品も十人近くいた。
魔都地窟の動乱により、周辺の強者たちが援助に来始めていた。