彼は急に立ち上がり、足を前に軽く踏み出し、全身に勁気を溜めて跳び上がった。同時に、右手で下の太師椅子をぐっと掴んだ!高く持ち上げ、勁気を震わせながら、葉辰に向かって激しく叩きつけた!
葉辰は少しも動く気配がなく、相手の攻撃をそのまま受け止めようとした!
「バン!」という音とともに、椅子は粉々に砕け散った!木屑となって飛び散る。
奇妙なことが起こった。この椅子は葉辰の体に全く当たっていなかったのだ!
葉辰はまるで山のように微動だにしなかった。
喬正虎は目を見開いた。なぜなら、葉辰の周りにかすかに気の波動が現れ、その波動が巨大な鐘のように葉辰を包み込んでいるのを発見したからだ!
この力は完全に空気に当たっていたのだ!
木屑さえも葉辰のスーツに一片も付着していなかった。