第96章 あなたが機会を大切にしなかったのだ!(推薦チケットを求む!)

葉辰の耳元には次々と値段が響いていた。

わずか5分で4億に達した。

ほとんどの人がこの百草鼎を目当てに来ていたことがわかる。

もし後に更に重要な競売品がなければ、場面はさらに制御不能になっていただろう。

葉辰は目を細め、直接金冷雁にメッセージを送り、百草鼎を落札するよう指示した。

ステージ上で、メッセージを見た金冷雁の口元に極めて魅惑的な笑みが浮かんだ。

「ついに動いたわね。この百草鼎を絶対に手に入れたいようね。あなたの背後にいる煉丹師が落札を命じたのかしら?」

金冷雁はもちろん葉辰が煉丹師だとは思っていなかった。

こんなに若くて、どうして煉丹という学問を理解できるだろうか?

「4億3000万!」

「4億4000万!」

……

価格はまだ上がり続けていたが、値をつける人はもう少なくなっていた。