鄭仁決は体勢を立て直し、遠くにいる葉辰を睨みつけた!
誰がこの若造がこれほどまでの実力を持っているとは思っただろうか!
離合境?
離合境でもこれほど強いはずがない!
そのとき、斷魂門の背中の曲がった長老が鄭仁決の傍に来て、息を切らしながら言った。「お前がこの若者に負けたのは実力の差ではなく、剣術の差だ。彼の剣術は非常に強く、私が今まで見たことのないほどの強大な剣術だ!中華武道界どころか、崑崙虛でも引けを取らないほどだ!」
「破天剣意?なぜ私はこの剣術を見たことも聞いたこともないのだ?いや、この剣術は必ず手に入れねばならない!この若造がこの剣意を得たのは、まさに宝の持ち腐れだ!彼にはこの剣術を持つ資格などない!」
斷魂門の背中の曲がった長老の目は熱に満ちていた!
もしこの機会に龍脈と破天剣意を手に入れることができれば、斷魂門での彼の地位はさらに上がるかもしれない!
それだけでなく、実力が強くなれば、再び崑崙虛に足を踏み入れる自信と資格も得られる!
鄭仁決の表情が変わり、葉辰を睨みつける怒りの目が驚きに変わった!
この若者は江城から今まで、あまりにも常識外れだ。そしてこのような強大な剣意を持っている!必ず至寶を持っているに違いない!
「何長老、この者は五年間姿を消し、突然実力が上がった。一介の無能から、わずか五年で他人が一生かけても達成できない境地に至った。この若者には大きな秘密がある。その秘密は龍脈よりも貴重かもしれない!」
鄭仁決は興奮して言った。
斷魂門の何長老は眉をひそめ、興味を示した。五年という時間で無能から離合境に至るのは、確かに常識では考えられない。
秘密がなければ、絶対に不可能だ。きっとこの者は大きな機縁を得たに違いない。
そうだ、間違いない!
もしこの大きな機縁を手に入れることができれば、斷魂門の門主の座も手に入れられるかもしれない!
この瞬間、彼は極度の興奮状態に陥った。
そのとき、咳の音が響き渡り、横たわっていた百里雄が体を支えて起き上がった!
この瞬間、全員の視線が百里雄に集中し、一様に目を見開いた!
まるで幽霊でも見たかのように!
鄭仁決と何長老は息を止めたかのように、起き上がった百里雄を凝視し、口を大きく開けた。