第236章 デザインは誰のものか

彼女は喜びをまったく隠そうとせず、その得意げな様子を見て、夏智はとても腹を立てた。

  彼はすぐに夏星河に言った。「姉さん、証拠を見せてやれ。彼らに本当の実力を見せつけろ!」

  「証拠はあるのか?」席牧白も夏星河に尋ねたが、これは心配の言葉だった。

  実際、夏星河には証拠を見つけることができた。伊塵に出てきて雲若冰を指摘させれば、それが最良の証拠になるはずだった。

  しかし彼女にはそうする必要はなかったし、今のところ伊塵を巻き込みたくなかった。訴訟に巻き込まれる可能性が高かったからだ。

  彼女が伊塵を贔屓しているわけではなく、ただ伊塵には彼女が知りたい秘密があるのだ。

  そして、伊塵はそれほど悪い人間ではない。彼が間違いを認めた以上、彼女も彼を叱ったので、とりあえず許すつもりだった。