夏星河は少し驚いて……
彼がそんな言葉を口にするとは思わなかった。
全てを尽くして彼女を助けると。
席牧白の口からそんな約束が出るということは、それだけ彼が真剣だということだ。
夏星河は目を揺らめかせ、低い声で言った。「安心して、私も協力するわ。一緒に今回の危機を乗り越えましょう」
「ありがとう!」席牧白は笑顔で頷いた。
彼は心から嬉しかった。夏星河が自分のことを考えてくれているのを感じられたから。
ここまで来るのは本当に大変だった。
彼女の心に、ようやく自分への想いが芽生えてきた……
そして彼は先ほどのキスを思い出した。彼が彼女にキスをした時、彼女は拒絶はしなかった、ただ驚いただけだった。
確かに彼らは夫婦として、一度か二度の親密な関係を持ったことがある。
でもあの時は、ただ欲望に突き動かされていただけだった。