第338章 彼のことを少し気にかけ始めた

夏星河は少し驚いて……

彼がそんな言葉を口にするとは思わなかった。

全てを尽くして彼女を助けると。

席牧白の口からそんな約束が出るということは、それだけ彼が真剣だということだ。

夏星河は目を揺らめかせ、低い声で言った。「安心して、私も協力するわ。一緒に今回の危機を乗り越えましょう」

「ありがとう!」席牧白は笑顔で頷いた。

彼は心から嬉しかった。夏星河が自分のことを考えてくれているのを感じられたから。

ここまで来るのは本当に大変だった。

彼女の心に、ようやく自分への想いが芽生えてきた……

そして彼は先ほどのキスを思い出した。彼が彼女にキスをした時、彼女は拒絶はしなかった、ただ驚いただけだった。

確かに彼らは夫婦として、一度か二度の親密な関係を持ったことがある。

でもあの時は、ただ欲望に突き動かされていただけだった。