今回の作戦は体力を消耗したため、ほとんどの人が疲れ果て、夜中にはみんな眠りについていた。
目が覚めた時、武器が大量に盗まれており、当直の者たちは全員気絶させられていた。
しかし、誰も物音一つ聞いていなかった。後の調査で、飲み水に睡眠薬が混入されていたことが判明した。
「だから席牧楠が内部犯行の疑いをかけられているのか?」夏星河は問い返した。
席牧白は首を振った。「そう簡単に決めつけることはできない。だが、彼は今回の作戦の指揮官として、全責任を負わなければならない」
「つまり、盗品が見つからなければ、彼が責任を取らされるということか」
「そうだ」
「その結末はどうなる?」夏星河は更に尋ねた。
席牧白は沈んだ声で答えた。「結末はそれほど悲惨ではない。せいぜい免職と調査だ。もちろん、黒幕が望んでいるのはそんな結果ではないだろう」