「本当にチャールズの居場所を知っているのか?」山禾は低い声で問い返した。
クインは頷いた。「もちろんさ!今まで言わなかったのは、得にならなかったからだ。今は得になるから、話すさ。」
「クイン、もし俺たちを騙したら、お前は死ぬぞ!」オオカミさんは彼を指さして激しく脅した。
クインは大笑いした。「安心しろ、絶対に騙したりしないさ。」
「よし、今回だけ信用してやる。」山禾は頷き、オオカミさんと黎亞に箱を運び出すよう指示した。
二人はすぐに車のトランクから、中くらいの大きさの銀色の箱を運び出した。
彼らは箱を地面に置き、開けると、中から金塊が一箱分現れた!
まぶしい日差しの下、金塊は人を魅了する金色の光を放ち、クインたちの目は釘付けになった!
彼らは山禾たちがこれほどの金を用意できるとは思ってもみなかった!
目をこすりながら、クインは驚いて尋ねた。「どこでこんなに金塊を手に入れたんだ?」
山禾は冷笑した。「それはお前には関係ない。チャールズがどこにいるか教えるだけでいい。」
「山禾、正直に言ってくれよ、何か儲かる方法でも見つけたのか?この金はいらないから、その方法を教えてくれないか?」クインは笑いながら少し取り入るように言った。実は彼らを試していたのだ。
彼は彼らの背後に手を出せない人物がいるのではないかと心配していた。
山禾は彼の考えを見抜いていた。
彼は直接言った。「特別な方法なんてない、ただ運良く一儲けしただけだ。」
「本当か?」
「本当かどうかお前には関係ない。チャールズの居場所を言わないなら、もう付き合ってられないぞ!」山禾は言い終わると立ち去ろうとした。
黎亞も箱の蓋を閉め、持ち上げて持ち帰ろうとした。
クインの目が箱を追い、瞬時に冷たい殺意が閃いた。
「全員出てこい!」彼が突然号令をかけると、四方の廃墟の家々の後ろから、大勢の人間が現れた。
少なくとも三十人以上で、全員が銃を手にしていた。
真っ黒な銃口が、中央にいる山禾たちに向けられていた。
山禾たちも即座に拳銃を構え、背中合わせで円陣を組んだ。
黎亞に至っては箱も放り出し、地面に投げ捨てた。
「クイン、何をするつもりだ?!」山禾は険しい表情で鋭く問いただした。