知らせが早く来たことに、山禾たちは驚いていた。
「相手は、一ヶ月前にチャールズに会ったと言っていて、その時彼は黒い服を着ていて、ある場所に行ったきり出てこなかったそうです。でもその場所については、お金を持って会いに来れば教えると言っています」と山禾は重々しく話し始めた。
オオカミさんは突然冷笑した。「そんな情報なんて、一聞いただけで嘘だとわかる。金のためなら、何でもするような連中だ」
「絶対に偽情報よ。お金を持ってこいなんて、明らかに強盗目的じゃない」と黎亞も確信を持って言った。
しかし山禾は首を振った。「私はそうは思わない。相手の口ぶりは嘘をついているようには聞こえなかった。チャールズが行った場所は尋常ではないと言っていて、ずっと言い出せなかったらしい。今回も金のためにリスクを冒して話すと」
「まさかチャールズに何かあったのか?」柯瑞は表情を曇らせた。
その瞬間、空気が重くなった。
黎亞は心配そうに「もし本当に何かあったらどうしよう?」と言った。
「だからこそ、この情報が本当か嘘か、確かめに行かなければならない」山禾はそう言って、夏星河の方を向いた。「あなたはどう思う?」
わずか一、二日の間に、山禾たちは無意識のうちに夏星河を軍師のように扱うようになっていた。
なぜか、彼女の考えや判断は常に正しいと感じていたのだ。
夏星河は頷いた。「確かめに行くべきね。でも直接行くのは危険。あなたたちが行って、私が後ろから見張る」
皆は一瞬で彼女の意図を理解した。
安心した笑みを浮かべ、相手の罠も恐れなくなった。
なぜなら、彼らの現状を知っている者はほとんどいないからだ。
彼らが出した人探しの情報は全て匿名で、外部の人間はチャールズを探している人がいることは知っているが、誰が探しているかは知らない。
通話でさえ、音声は加工されていた。
当然、山禾たちが今や大きく変わったことも誰も知らない。
だから相手が罠を仕掛けていたとしても、彼らには対策があるのだ!
こうして山禾たちは約束の場所に向かい、相手がどんな情報を持っているのか確かめることにした。
情報によると、相手は郊外での待ち合わせを指定していた。
すぐに山禾たちは車に乗って出発し、目的地へと向かった。
夏星河はパソコンで全てを監視しながら、遠くから彼らの後を追っていた。
……