席牧白に邪魔されないように、彼の助けを借りなかった。
そして彼女は一人でパソコンの前に座り、スーパーコンピューターを素早く操作した。
夏星河がまずやるべきことは、基地のネットワークシステムに侵入することだった。
システムには強力な防御があったが、夏星河にとってはまったく問題ではなかった。
彼女は非常に簡単に基地のネットワークに侵入し、最初に制御したのは内部の監視システムだった。
パソコンの画面に、基地内の監視カメラの映像が一斉に表示された。
監視映像を見て、全員が興奮した。
黎亞は夏星河への賞賛を隠そうともせず、「星河、すごいわ!こんなに早くシステムを突破するなんて。」
「この基地の規模は小さくないが、これはまだ分基地の一つに過ぎない」とチャールズは深刻な表情で言った。
フィリップは直接的に言った。「すべての場所を確認して、正確な内部環境図が必要だ!」
「それは問題ありません」夏星河はすぐに操作を始めた。
席牧白は突然彼女の隣に座り、低い声で尋ねた。「手伝おうか?」
夏星河は彼を見て、唇を曲げて頷いた。「もちろん。監視データを全部送るから、保存してモデル図を作って。」
「了解」席牧白も邪気な笑みを浮かべた。
そしてフィリップたちは、席牧白のコンピューターの実力を目の当たりにした!
彼らは彼が単なる成功したビジネスマンだと思っていた。
しかし、彼の技術力も凄まじかった。
言わば、彼らの目には夏星河と同じくらい凄いと映った。
しかも二人の連携は素晴らしく、一人がデータを取得し、もう一人がそれを整理した。
ほとんど会話を交わさなくても、お互いが何をしたいのかを理解していた。
一時、コンピュータールームには二人が絶え間なくキーボードを打つ音だけが響いていた。
彼らはすっかり没入状態に入り、表情は非常に集中していた。
見守るフィリップたちは声を出して邪魔するのを躊躇った。
呼吸さえも慎重になり、うっかり彼らの邪魔をしないように気を付けていた。
しかし彼らの心は常に緊張し、興奮していた。
まだIV組織との戦いに本格的に参加していないのに、二人がコンピューターを操作するのを見ているだけで、戦闘している感覚になっていた。
この感覚は、本当に血が沸き立つようだった!
……