第624章 彼女に白状させた方がいい

まったく簡単すぎる!

席おじいさんは以前も地位が高かったが、自ら進んでA市から離れることを選んだため、勢力は当然弱まっていた。

人というものは、過去がどれほど輝かしくても、一度権力の中心から離れれば、周縁化されてしまうものだ。

それどころか、童家と沈家はずっとA市に留まり、子孫たちもA市に根を下ろし、勢力はすでにより一層強大になっていた。

そのため席家は、もはや彼らと比べものにならなかった。

彼らの目には、席家はすでに没落したとさえ映っていた。

だから沈家と童家が直々に出向けば、席家は必ず面子を立ててくれるはずだ。

ただし、席家の後継者が政界から身を引くつもりでもない限り。

また、席家が没落し続けるつもりでもない限り、彼らは賢明にも何をすべきか分かっているはずだ。

沈茹の考えは、大統領夫人が知らないはずがなかった。