404 デートなのに蘇社長も付いてくるの？

この甘えた声に誰が抵抗できるだろうか？俞晚晚の疲れは一気に吹き飛び、彼女は身をかがめて香香を抱き上げ、翁萍に言い聞かせた。「萍おばさん、早く寝てください。私が彼女を二階に連れて行きます」

部屋に入るとすぐにバスルームへ向かい、香香を小さな浴槽に入れた。

小さな女の子は自分で体中に泡をつけ、浴槽の中で楽しそうに手足を動かしていた。俞晚晚が首を洗おうとすると、首にかけているウサギのペンダントが邪魔になった。

外そうとすると、小さな女の子は警戒して守りながら「私の」と言った。

まるで誰かが奪おうとしているかのように。

俞晚晚は呆れて目を回し、「誰も取らないわよ」と言った。

彼女は諦めた。

「うさちゃん、光る」

香香がウサギの耳を捻ると、ウサギの体全体が光り、様々な色に変化した。

俞晚晚は驚いた。このウサギのペンダントの中にライトが入っているなんて、派手すぎる。

でもこうして見ると、とてもきれいだった。

香香は点滅するウサギを見ながら、嬉しそうに浴槽の泡を叩いていた。

……

C市郊外のある別荘は明かりで輝いていた。パソコンルームには数十台のパソコンと数十台のルーターが置かれていた。

起動しているパソコンの画面では赤いランプが点滅し続け、画面上の赤い点は同じ場所に固定されていた。

パソコンの前に座っている眼鏡をかけた若い男が、後ろで目を閉じて休んでいる男に興奮した様子で叫んだ。「ボス、MAXの信号がまた出ました。位置はまだここです」

男は急に目を開け、パソコンの画面を見た。画面上の赤い点の位置を見て、細長い目を少し細めた。「なぜ錦城ガーデンなんだ……」

彼は独り言を言った。

眼鏡の男が尋ねた。「ボス、この場所をご存知ですか？」

「A市に戻る」

男は眼鏡の男に答えず、部下たちに一言指示を出し、急いで立ち去った。

……

MAXのことで、俞晚晚は昨夜眠れなかった。およそ三時頃になってようやく眠りについたが、朝は携帯の着信音で目を覚ました。

聞飛からだった。

彼女は電話に出て、耳に当てた。「もしもし」

まだ目を閉じたまま、眠そうな声で。

「まだ起きてないの？」向こう側の聞飛の声は優しかった。

俞晚晚は「うん」と返事をした。

また眠りそうになっていた。

ぼんやりと聞飛が「月の光にいつ出勤する？」と聞いているのが聞こえた。