第147章 休憩室

そうして、栗原愛南の結婚証明書を見たがる人がまた一人増えた。

  栗原愛南は栗原奥様を支えながら、江口亜英を連れて休憩室にやってきた。

  江口亜英はまだぶつぶつ言っていた。「あなたの旦那さんは来ましたか?もし来ているなら、後でみんなの前に堂々と姿を現して、あのデマを晴らしてください……」

  栗原奥様もうなずいた。「愛南もそのつもりよ」

  栗原愛南は彼らの言葉を無視して、直接休憩室のドアを押した……

  そして、開かないことに気づいた。

  休憩室のドアが内側から鍵がかけられていたのだ!

  この休憩室は、森川おばあ様のために特別に用意されたものだった。でも、おばあ様は前のホールにいるはずなのに、誰がここにいるのだろう?

  そう思った瞬間、カチッという音がして、ドアが開いた。ピンク色のドレスを着た栗原郁子が出てきた。