第161章 写真？

栗原愛南はメッセージを見て、返信した：【京都から車で来るなら、少なくとも6時間はかかるでしょう。お兄さんは何時頃到着するの？】

井上斉子の返信は素早かった：【お昼頃だと思います！兄が今朝写真を手に入れて、両親に送ったんです。両親はそれを見てとても興奮して、あなたと直接話したいことがあるって言ってました。】

栗原愛南は少し驚いた。

今はスマートフォンやネットが発達していて、多くのことが電話で済ませられるようになり、人と人との直接的な接触が減っている。

何か直接会って話さなければならないことがあるのだろうか？

しかも、その写真は南條奥様に関するものだったようで……

南條奥様は栗原奥様南條静佳の母親だ……

きっと、これは非常に重要な件なのだろう！

栗原愛南は返信した：【わかりました。】

しかし、身支度を整えて外出しようとしたとき、驚くべき知らせを聞いた。

「乗馬クラブ？」

栗原愛南は少し驚いた。

目の前に立っていた藤原美里は皮肉な笑みを浮かべて言った：「そう、今日はビジネスミーティングが乗馬クラブで開催されるのよ。北翔は今や森川家の当主として、当然参加しなければならないわ。あなたは彼の妻として、一緒に出席するのよ。」

そう言うと、藤原美里は笑みを浮かべながら栗原郁子の手を取った：「もちろん、辰と郁子も行くわ。郁子、あなた馬に乗れるでしょう？」

栗原郁子はうなずいて笑った：「もちろんです。子供の頃、父がよく乗馬に連れて行ってくれたんです。小さい頃から子馬を飼っていて……愛南も知ってるでしょ。あの頃、私は臆病で乗るのが怖かったから、愛南が馬を引いて乗馬場を歩いてくれたんだよね～」

栗原愛南の瞳が暗くなった。

名門貴族の間では昔から乗馬が流行っていた。

7歳の時、栗原郁子もついに自分の子馬を手に入れた。彼女はかっこよくて可愛らしい乗馬服を着て、自分の小さな馬の周りを回り、時々興奮して手で撫でていた。

一方、小さな栗原愛南はただ彼女のために綱を引いていただけだった。

栗原郁子は馬に乗りながら、彼女を罵った：「早く、もっと速く走りなさいよ！こんなにゆっくり走って、今朝ご飯食べてないの？」

……実際、本当に食べていなかった。