第221章 栗原叔父さんが花を贈る

栗原愛南は彼をからかった。「愛の証よ」

森川北翔はすぐに固まり、目が緊張し始めた。「誰からもらったんだ?」

「少なくともあなたじゃないわ」

栗原愛南は眉を上げた。

森川北翔の瞳が深くなった。「俺からじゃないなら、捨てていいんじゃないか」

「それはダメよ」栗原愛南は前を見た。「将来、彼に返すつもりなの〜高価そうだし!」

「ふん、大したものじゃないだろう」

栗原愛南は尋ねた。「見せようか?」

「見ない」森川北翔は強情だったが、視線は彼女の首元をチラッと見た。

栗原愛南は「ちっ」と舌打ちした。

「なんだ?」

「なんだか酢の匂いがするわ」

二人は言い合いながら、すぐに森川家に着いた。

二人は森川麻理亜に正房の方に住むよう追いやられたが、まず森川おばあ様を見舞った。

森川北翔の不機嫌そうな顔を見て、森川麻理亜は威張る勇気がなくなり、二人を部屋に入れた。