第260章 助けて!

栗原文彰は動きを止めた。彼は血の滴る手を下ろし、再び南條静佳を見つめた。彼女の冷静な目と向き合い、もう弁解しても無駄だと悟った。

彼は拳を握りしめ、苦笑いをした。「ふみくん、俺はすべてお前のためだったんだ!」

南條静佳はほとんど発狂しそうだった。「私のため?私の娘を殺そうとするのが?栗原文彰、お前は狂ってる!お前は...」

次の瞬間、栗原文彰は彼女の上に覆いかぶさり、彼女の両手を拘束した。

南條静佳は丸二日間意識不明だった。今は全身に力が入らない。突然近づいてきた栗原文彰を見て、慌てて口を開いた。「あ、あなた、何をするつもり?」

「ふみくん、俺たち夫婦22年、お前は一度も俺に触れさせてくれなかった...何をするつもりもない、ただ夫としての権利を行使するだけさ!」

彼はそう言うと、彼女の首筋に顔を埋めた!