第275章 京都進出!

森川北翔の眼差しがあまりにも鋭く、車から降りてきた数人は呆然としてしまった。

栗原愛南は雪音を抱きかかえたまま、その場に立ち尽くし、何も言わなかった。

張本朔はびっくりして飛び上がった。

目の前の森川北翔の様子、特に周りのボディガードたちが彼らを取り囲もうとしているのを見て、一人も逃がさないつもりのようだった……

これは清算に来たのか?

それとも昨夜の一件で味をしめて、愛南を探しに来たのか?

彼は唾を飲み込み、無意識に張本朔のお母さんの方を見た。

張本朔のお母さんも一歩後ずさりし、突然栗原愛南を前に押し出した。女一人を前面に押し出したのだ。

そして言った。「森川さん、昨夜は私たちもこの女に騙されたんです。これは全て彼女の計略で、私たちには関係ありません……」

この言葉を聞いて、森川北翔の眉がわずかに寄った。