第385章

「次!」

部屋から声が聞こえると、栗原愛南は背筋を伸ばし、ドアを押して中に入った。

山田家は古い豪邸のような佇まいだった。

中の建物のほとんどは古風で伝統的な特徴を残していた。

骨相診断所も平屋で、彼女が訪れたことのある寺院とよく似ていた。練功服を着た長老が座布団の上に座り、長い髭を蓄え、とても風雅な様子だった。

夏田長老は骨相術を担当して、すでに数十年になる。

どれほど多くの才能ある子供たちを見出し、掌門や嫡系の長老たちに推薦してきたことだろう。

以前、掌門が弟子を取っていなかった時は、彼のところも大変なプレッシャーがあった。残念ながら、絶世の逸材は見つからなかった。

掌門が弟子を取り、大師姉が掌門を打ち負かせるまでに成長したと公表してからは、彼の仕事は楽になった。