第400章

栗原愛南は驚いた。

表情がより一層厳しくなり、少しも軽視する様子もなく、全身の力を振り絞って藤原彰の拳に立ち向かった!

木村雅はその光景を見て、思わず驚いて叫んだ。「避けろ!藤原彰の怪力は全て拳に込められているんだ、正面から受けるなんて無理だ!」

その言葉に栗原愛南は慌てた。

正面から受けてはいけないのか?

師匠から教わった時は、攻撃こそ最大の防御だと...

でも既に拳は出してしまった。今から引いて避けることもできるが、その必要はないだろう...

栗原愛南はそう考えながら、全身の力を込めて一掌を突き出した!

「バン!」

拳が栗原愛南の掌に直撃した...

木村雅は思わず目を閉じた。愛南の腕は脱臼し、体が吹き飛ばされる光景が目に浮かんだ!

しかし、予想していた悲鳴は聞こえてこなかった...