第429章

木村奥様は即座に冷笑した。「山田師範、あなたは彼女を庇う気なのですね?先輩に手を出すなんて、門規違反ではないのですか?!」

山田楚良は眉を上げ、木村旭を見た。「木村旭は外門弟子だったはずだが?」

「その通りです」

木村奥様が口を開いた。「それで?」

山田楚良は咳払いをした。「愛南は内門弟子だ。外門弟子が外で暴れているのを見て、懲らしめるのは当然のことではないか?」

「師範...」

担架に横たわっていた木村旭はこの言葉を聞いて焦った。体が弱っていて言葉も出ないはずの彼は、この時山田楚良を見つめて言った。「私が知る限り、彼女はまだ師に就いていません。つまり内門弟子には入っていないはずです!あなたは彼女を贔屓してはいけません!」

言い終わると、木村旭は涙目で木村奥様を見た。「おばさん、師範は栗原家が私たちの家より力があるから、私たちを虐げているのではないでしょうか?」