第740章

紀田亮は命令を受けて、ドアを出たところで、栗原愛南が入ってきた。

森川北翔は森川麻理亜が家を売ろうとしている件について、栗原愛南に話した。

栗原愛南:「……」

彼女も何が起きているのか分からず、思わず笑いながら首を振り、そして森川北翔を見つめた。

祖母が亡くなったばかりで、昨夜二人はベッドで何もせず、ただ眠っただけだった。

そのため栗原愛南は聞きたいことがあったものの、機会が見つからなかった。彼女は直接切り出した:「南條家の未来を予言する能力は、本当だと思う?」

森川北翔は彼女がこれを聞くだろうと分かっていた。彼は彼女の肩を抱き、隣のソファーへと導き、そしてノートパソコンを取り出して開き、彼女に見せた。

「君が疑問に思うだろうと分かっていた。実は最近ずっと南條家について調査していたんだ。これが私が調べた全ての情報だ。その中で南條家が未来を予言できるというのが、最も神秘的な特徴なんだ。」

この言葉に栗原愛南は少し驚いた。

森川北翔はパソコンの情報を一つずつ示しながら:「これらはインターネットが普及してから、南條家がネット上で予言した未来についてだ。特定の人々についての予言は、今のところ全て的中している。」

彼は直接栗原愛南を見つめて:「彼らは各人の死亡を予測できる。原因も、時間も、場所も。その言葉を信じた人々は災難を避けることができたが、信じなかった人々はその時間とその場所で死んでしまった。」

森川北翔は栗原愛南を見ながら:「これまでのところ、彼らが公表した予言は一度も外れていない。ただし、インターネット普及後のここ数十年間で、南條家が公表した予言の数は、私の調べでは百件程度しかない。」

つまり、南條家の予言の回数は極めて少ないということだ。

世界には70億の人口がいるのに、南條家に予言される資格があるのはたった百数人だけ……

栗原愛南は眉をひそめ、深く考え込んだ。

森川北翔は笑った:「残りの対象者は全て海外の各界の大物たちだ。言うことを聞いた者は災難を避け、南條家に忠実に従い、言うことを聞かなかった者は死んでしまった……そして日本では、小島愛絵が記録以来、初めての予言対象者なんだ!」

栗原愛南の目が輝いた:「つまり、南條家のこの予言能力が本物かどうかは、小島愛絵次第ということね!」