第318章 マジで彼のファンになりそう!

「他人に対してそんなに厳しく要求しないでもらえますか?あなたたちだって人間として、傷つけられたり、捨てられたり、裏切られたりすることはないのですか?富と地位にすがりつきたいと思ったり、楽をしたいと思ったりしたことはないのですか?本当に正直で善良に人生を全うできるのですか?もしそうなら...」

「では、私たちを困らせているのは誰なのでしょうか?」山本修治は深水藍華と指を絡ませた手を上げ、再び鋭く全員に問いかけた。「私は未婚で彼女も未婚です。私たちは普通の恋人同士です。なぜ女性である彼女に対して、そんなに多くの侮辱的な言葉を浴びせるのですか?もし...」

「あなたたちがまだ攻撃を止められないなら、他人のプライベートな事柄にまだ怒りを感じているなら、全ての不満を私にぶつけてください。私の大切な彼女を傷つけないでください...」

山本修治がこの言葉を言っているとき、深水藍華には彼の横顔しか見えなかったが...

彼女の涙は制御不能のように流れ落ちた。

何年も前、彼が弟を守るときもこうだったのだろうか。自分が親からの侮辱に耐えながら、大きな体で大切な人を風雨から守ろうとしていたのだろうか。

その後、山本修治は深水藍華を後ろに隠し、厳重に警戒する記者たちを突破して連れ出した。困難が多くても、彼は絶対に記者たちに彼女の指一本触れさせなかった...

最後に、彼はついに深水藍華を守りながら海輝が手配した車に乗り込み、二人は記者たちに囲まれながら現場を離れた。

メディアの記者たちはまだ追いかけようとしたが、山本修治が深水藍華を守るこの光景を見た成熟した女性たち、特に車を持っている女性たちが、意図的に道路に車を横付けして、パパラッチがこれ以上追跡できないようにした。

この世にまだ正義があるなら、最後まで守り抜きましょう。

時々、この世界が女性に対してなぜこんなに悪意を持っているのか分からない。なぜ他人のプライベートを暴露する記者を非難せずに、ずっと深水藍華を罵り続けるのか。彼女は一体何が悪いのだろうか?彼女はただ卑微に自分の幸せを追求しようとしただけなのに...

後ろで、記者たちの影はどんどん遠ざかっていったが、山本修治が深水藍華の手を握る力は、相変わらず強かった。