第67章 秘書が焦りまくる

このまま放っておいたら、山本社長が目を覚ました時に責められるのではないか?

秘書がもう少し言おうとしたが、高木朝子は苛立たしげに彼を外に押し出し、「バン」と音を立てて扉を閉めた。

彼は茫然と階段を下りながら、ふと一人の人物を思い出した。

秘書から電話を受けた時、池村琴子はデザインの練習を終えたところで、水を飲もうとしていた……

「池村さん、山本社長を助けてください。彼が強姦されそうなんです。」

「ぷっ!」池村琴子は口に含んだ水を吹き出してしまった。

なんとも衝撃的なニュースだ!

「誰に?男?女?どのくらい続いてるの?」

秘書は咳払いをして:「まだそこまでは……」

「じゃあ早く警察に通報すればいいじゃない。なんで私に電話してるの。」

「えっと……山本坊ちゃんを襲ったのは他でもない、高木さんなんです……山本坊ちゃんは酔っ払って意識がない状態で、このままだと高木さんに手を出されてしまいます。」