第124章 近籐正明と南條夜、1人選んで嫁げ

鈴木哲寧も山本正博の考えが分からなかった。

池村琴子は確かに良い女性ではないが、高木朝子は間違いなく悪女だ!

若くして人命を弄ぶなんて、こんな人はいずれ事故を起こすに違いない。

こんな残忍な女性なら、琴子祖母さんの件も彼女の仕業かもしれない。

「こんなことをして、池村さんに恨まれないか心配じゃないのか?」鈴木哲寧は眉を上げた。内心では、親友が高木朝子を助けるのを止めてほしかった。この女は底なしの穴で、いつか山本正博も共犯者になってしまうかもしれない。

山本正博はベッドに寄りかかり、落ち着いた様子で言った。「もう離婚したんだ。恨まれようが関係ない。」

むしろ、本当に恨んでくれたらいいのに、と思った。少なくとも彼のことを気にかけているという証だから。

でも、彼女は気にかけているのだろうか?