自首して減刑?
甘すぎるわ。
「池村琴子!」高木朝子は驚いて目を見開いた。「なぜここにいるの!」
池村琴子は嘲笑うように笑った。「因縁だね。」
高木朝子は目を見開いたまま後藤英夫を見つめ、言葉を詰まらせながら言った。「後藤先生……わざと罠を仕掛けたんですか?」
後藤英夫は彼女に正直に話すように、真実を話すように言ったのに、池村琴子に横で聞かせていたなんて!
自分の話したことを全部聞かれていたと思うと、高木朝子は全裸にされたような気分で、面目も何もかもなくしてしまった気がした。
後藤英夫も池村琴子が出てくるとは思っていなかった。拳を握り、口元で咳払いをした。「先着順ですからね……まさか飛び出してくるとは思いませんでした。」
高木朝子は聞けば聞くほど腹が立ち、体を震わせながら言った。「後藤先生、まさかこんな人だったなんて!」