「手伝ってもらう必要はないわ。私と琴子は友達だし、琴子が手伝ってくれるって言ったの……」
「いやいや、そんな他人行儀な。」山本正博が前に進み出て、長い腕を振り上げ、彼の肩に手を置いた。「私たちも長年の付き合いだろう。親友とまではいかないが、兄弟のような仲じゃないか。何か困ったことがあったら、遠慮なく私に言ってくれ。彼女に面倒をかける必要はない。」
山本正博は笑みを浮かべながら、その言葉の裏には警告の意味が込められていた。
「君の家が困っているんだろう?任せてくれ、心配するな。兄弟として二日以内に解決してみせる。」
山本正博は彼の肩を叩きながら、一言一句はっきりと言った。
南條夜は口元を歪め、軽く笑った。「山本正博、そんなに琴子が私を助けることが怖いのか?」
「琴子は'W'のボスだから、確かに私を助けられる。君は?君は何の立場で私を助けるんだ?山本次男として?それとも木村次男として?」