095 過去の暴露

「どんな資料？」渡部琳は眉をひそめ、加藤恋が何をしようとしているのか理解できなかった。

加藤恋は冷静に口を開いた。「渡部琳、女性、25歳。大学時代のホテル利用記録は100回を超え、相手は複数。同じ学科の遊川源と須田渡、他の数人については言及を控えましょう。それに、葉野建と葉野雄一は実の兄弟で、あなたたち一緒に大学裏通りのホテルに行きましたよね？」

渡部琳は一瞬固まり、顔面蒼白になって怒鳴った。「加藤恋！黙りなさい！何を言い出すの？名誉毀損で訴えるわよ！」

加藤恋は続けた。「すごいじゃない。体育館で9人の男性と一緒にしていたことを撮られたのも本当だったのね？」

その言葉を聞いて、渡部琳は必死に首を振った。「違う！そんなことない！」

加藤恋は簡単には許すつもりはなく、さらに続けた。「それに一年生の時、教務主任から月一萬ドルで2年間囲われていて、彼が異動した後は体育教師と関係を持って、3回も中絶したでしょう？」

そう言いながら加藤恋は興味深そうに浅川を見た。「浅川さん、私の推測が間違っていなければ、あなたと浅川夫人は子供ができないことで別居されたんですよね。渡部琳とこんなに長く付き合っているのに子供ができないのも同じ理由では？」

浅川の表情が一気に険しくなった。彼は渡部琳を見つめ、追及した。「どういうことだ。お前、本当に子供を産めるのか？」

「私が...どうして産めないわけがあるの？陽、忘れたの？私たち検査に行った時、医者は何も問題ないって言ったじゃない！」渡部琳は彼の様子を見て慌てて説明し、続けた。「それに離婚したって言ってたじゃない。今になって何なの？」

加藤恋は笑みを浮かべた。「今になって焦り始めた？まだもっと面白い話があるのよ！」

「今日はここで食事するのやめましょう。早く行きましょう、旦那様！」渡部琳は動揺を隠せず、急いで浅川の腕を引っ張った。

しかし浅川は加藤恋を見つめ、真剣な表情で言った。「他に何がある？全部話してくれ！」

「よく聞いてください。大学時代、渡部琳が手に入れた全ての仕事は体を売って得たものです。それに、あなたとの出会いも彼女が仕組んだこと。あなたの車に傷をつけさせて、偶然を装って出会い、そこから関係が始まったんです。」

必死に首を振る渡部琳を見ながら、加藤恋は冷静に言った。「私の言ったことで間違いはありますか？」