まさか秋山心だとは思わなかった。加藤恋はベッドから起き上がった。この子がこんな時間に何があったのか、こんな時間に電話をかけてくるなんて。
「先に位置情報を送って。すぐに助けを手配するから」加藤恋は秋山心が自分を頼る理由を知っていた。結局、秘密を守るように頼んでいたのだから。
橋本様に電話をかけ、加藤恋は簡単に状況を説明した。東京も変わりつつあるようだ。秋山家の若様に手を出すなんて。でも、福田元のようなバカと一緒にいれば、トラブルに巻き込まれるのは当然か。
「加藤さん、すぐに人を連れて友人を助けに行きます。この件は私にお任せください。俺の縄張りで誰が熊の心臓を持って手を出すのか、見てやりましょう!」橋本様も驚いていた。こんな事件が起きるなんて。すぐに部下を連れて自ら助けに向かった。