「次回黒川端から何かメッセージがあったら、直接私に送ってもらえばいいわ」加藤恋は橋本様の様子を見て、一言残して川島芹那の病室へ向かった。
「ちょっと待ちなさい!あなた、自分が何様のつもり?ここがどこだと思ってるの?それに、川島芹那はあなたが会いたいからって会える人じゃないわ!」
加藤恋が前に進もうとすると、後ろにいた数人の屈強な男たちが彼女を遮った。川島静香が騒ぎを起こしに来たのは、もちろん一人ではなかった。
「どいて」加藤恋は顔を上げ、目の前の数人の大男たちを見据えた。
「そんなに急いで、死にに行くの?川島芹那は一体どんな利益をあなたに与えたの?そこまで彼女のことを気にかけるなんて」川島静香は冷笑いながら加藤恋を見た。
「どいて、あなたと無駄話している暇はないわ。あなたが何者であろうと、ここは東京よ。病院で騒ぎを起こすなら、お客様としてお断りすることになるわよ」