第131章 七男の若様は大丈夫!

小泉先生に話す機会を与えず、患者を悪化させたと思い込んでいた伊藤明は、薬箱を持って手術室の方を見つめながら急いで言った。「だから言ったでしょう。彼女はまだ若い娘で、二十歳そこそこなのに、どうして診察なんてできるはずがありますか?」

「中村次男の若様と松本様に早く伝えてください。私は一橋さんを全力で助けますが、久我月は若くて分別がないので、警察には寛大な処分をお願いしたいと…」

「伊藤漢方医、誤解です、誤解ですよ!」

小泉先生は久我月が誤解されているのを見て、急いで口を開いた。「久我月さんは一橋さんを治療して、一橋さんは既に目を覚まし、体の数値も問題ありません!」

伊藤明の足が急に止まり、信じられない様子で目を見開いた。「何?久我月が本当に一橋さんを治したの?一橋さんが本当に目覚めたの?」