第132章 毒まで飲むとは!

しかし、なぜか、なだめれば慰めるほど、月瑠の表情は悪くなっていった。

小池大御爺さんは気まずそうに軽く咳払いをして、尋ねた。「あの、その...貴明はいったいどんな病気なんだ?お腹を壊したのかな?いや、それにしても気絶するほどじゃないはずだが...」

久我月は冷淡に言った。「まあ、そんなところです。薬を間違えて飲んでしまったんです。日本基地中央研究所の、まだ試験段階のカプセルをご存知ですよね?」

小池大御爺さんはもちろん知っていた。

このカプセルはまだ試験段階だが、新しく栽培された五種類の漢方薬から製造されたもので、臨床試験の段階にも至っていない。聞くところによると、かなり毒性の強い薬だという。

長男の孫は研究所の研究員だが、次男の孫は出世が遅く、今でも国家機密システムの課長級の役人に過ぎず、研究なんて格の高い仕事には就けていない。