久我月はますます彼の言葉の意味が分からなくなった。「私たちはずっと同じ屋根の下にいなかったじゃない」
池田滝はニヤニヤ笑った。「いやいや、バカなの?七男の若様と結婚したら、同じ屋根の下で暮らすことになるでしょ」
久我月:「……豚殺しナイフを探してくる」
池田滝は久我月が豚殺しナイフで自分を殺そうとしていることを知り、不思議に思った。「なんで豚殺しナイフを探すの?どうして急に私を殺そうとするの?」
「エッチな動画を見ているのを見つけただけなのに、殺すことないでしょう?」
彼は全く知らなかった。実はそれらの動画は彼のパソコンから勝手に持ち出されたものだった。月瑠姉がもう清らかではないと思い込んでいた。
久我月は親切に教えた。「言い忘れていたけど、あの年齢制限のある動画は、あなたのパソコンからコピーしたものよ」
池田滝:「…………」
スマートフォンからKOの音が聞こえ、池田滝は相手に殺されたが、すぐに全回復した。
彼はゲームキャラクターを操作しながら、久我月のアテナの後ろについて弱々しく言った。「あ……僕のだったんだ。それなら月瑠姉、なんで教えてくれなかったの?」
久我月は素早く指を動かしながら敵を倒し、冷たく笑った。「言ったら、あなたがこんなに早くから清らかじゃなくなっていたことが分かったかしら?」
池田滝:「……」
なるほど、反論の余地がない。
池田滝は心虚ろに言った。「まあ、それは何年も前のことだし、消すのを忘れていただけだよ。僕は清らかだって保証するよ」
「そう?」
久我月は眉を上げて笑った。「昨日見たら、一昨日このファイルを開いていたみたいだけど」
池田滝:「あ……それは誤ってクリックしちゃっただけで、わざとじゃないよ」
久我月は冷淡に言った。「最初から最後まで一秒も欠かさず見ていたし、他のファイルも全部解読済みだったわね」
だから、もう清らかじゃないのよ。言い訳はいらない。
池田滝の耳先が赤くなったが、久我月には見えなかった。
彼は耳先を触りながら、照れくさそうに言った。「ねえ月瑠姉、知らないふりしてよ。僕はまだあの純粋で優しくて可愛い四津だよ~」
久我月:「……」
久我月はゲーム画面を閉じ、池田滝との通話は続けたまま。「もういいわ。分かったわ。あなたはもう清らかじゃない」
池田滝:「……」