第201章 水と火のように

百里紅裳の小さな頭には、大きな疑問が浮かんでいた。「栗本哲也?誰?」

中村静加は不思議そうに眉をひそめた。「さっきお前が罵倒した奴だよ」

ああ。

栗本哲也か。

百里紅裳はやっと栗本哲也のフルネームを知った。

彼女は眉を少し上げ、当然のように言った。「私が彼を嫌いなのは、あなたと相性が悪いからよ。私はあなたの嫌いな人は誰でも嫌いなの」

それを聞いて、中村少華は一瞬固まった。

百里紅裳は美しい鳳凰のような瞳をパチパチさせ、にこやかに彼を見つめた。「私のことを素敵だと思ってる?もう私のことを好きになりそう?」

中村少華は口角を引きつらせた。「小さい癖に、いつも白昼夢ばかり見てるな」

「私、白昼夢を見るのはあまり好きじゃないの。でも、あなたを見るのは大好き」百里紅裳は甘えるように言った。