坊主兄貴の視線が一人一人をゆっくりと見渡し、小池紀之と鈴木月瑠を見た時、その目がより一層光った。
鈴木月瑠と小池紀之は若いながらも、その存在感は誰よりも圧倒的で、さらにさっきの銃撃も……
鈴木月瑠は冷たい表情で、目を伏せながら銃を拭いていた。
黒々とした銃口からまだ煙が立ち上っているのが見えた。
鈴木月瑠が素早く発砲したため、銃口で大きな摩擦が生じ、煙がまだ完全に消えていなかった。
その光景を見て、坊主兄貴の目つきはさらに険しくなった!
まさか……さっきの銃撃は、この少女が放ったのか?
そう考えると、坊主兄貴はさらに警戒を強めた。
中村桑が前に出て、ごまかすように言った。「実はね、仲間の一人が砂金採りに夢中になって、ここに無断で入ってしまったんです。バガン地域は危険だと聞いていたので、現地の人に案内してもらって、その仲間を探しに来たんです!」