第364話 成功のみ、失敗は許されない！

鈴木月瑠は顎を手で支えながら、だらしない姿勢で軽く笑い、淡々とした口調で言った。「みんな、ちょっと薄情すぎないか？」

「その鈴木月瑠って、悪事を働く鬼女だって聞いたけど、本当に勝てるのか？」

「……」

四班は後ろめたさを感じ、黙っていた。

「ガキが何をぺちゃくちゃ言ってるんだ？」

二班は七班が火力を引き付けてくれないと、自分が魚の餌になるリスクに直面することを恐れ、急いで言った。「鈴木月瑠だって、あんたと同じ若い女の子だよ！」

「ただ、俺たちは女性と戦わないという原則があるから、鈴木月瑠と正面から戦わなかっただけさ！」

「彼女はレースが得意なだけで、恩を仇で返すような奴だ。特殊捜査課に入ることも拒否してる。」

「ふん、恩知らずな小娘だよ！」

「妹さん、怖がることはないよ。彼女と戦えば、きっと勝てるさ！」

あの暴力的な女性レーサーの鈴木月瑠なら、自分は勝てないけど、七班が勝てるかどうかは分からない。とにかく自分が逃げられればいい。

江川一渡は心の中で呆れた：「……」

もう、お前の棺桶を買う店まで決めてある。

鈴木月瑠は薄く口角を上げ、黙り込んだ。

二班は七班が臆病なのだと思い込み、ますます苛立ちを覚えた。「言っておくが、特殊捜査課に入れる奴は皆すごい奴なんだ！」

「うちの課長がどれだけ凄いか考えてみろよ。課長と連絡が取れなかったから、鈴木月瑠を始末できなかっただけだ！」

「怖がるなよ、思い切って鈴木月瑠とやれ。俺たちが後ろ盾になってやる。特殊捜査課をこれ以上、鈴木月瑠に潰されるわけにはいかないんだ！」

「……」

特殊捜査課は私の手で潰れてないけど、お前が先に私の手で潰れそうだね。

「でも私は、私に鈴木月瑠を引き付けさせるのは間違った決定だと思うわ」鈴木月瑠は無関心そうに言い、瞳は艶やかに輝いていた。

だって、あなたたち全員を壊滅させるから！

三班は古びたパソコンを抱えながら同意した。「いやいや、何言ってんだよ。間違った決定なわけないだろ。ほら、一班も黙ってるじゃないか、承認してるってことだよ！もう何も言うな、お前に決まりだ！」

全く口を開けない江川一渡：「……」

みんなは怠け者の七班を犠牲にすることを決めてしまい、七班の口調がどんどん冷たくなっていることにまったく気付いていなかった。