第361章 一日の師は終生の母

「ふん、鈴木家を甘く見たな。今すぐ上に電話して、誰が鈴木家に喧嘩を売っているのか見てやろう!」

鈴木家は軍政の名家で、鈴木雲春も鈴木剛士も軍隊出身だ。今は公務員とはいえ、権力を持つ大物だった。

鈴木家に喧嘩を売ってきたとは、特殊捜査課だろうが何だろうが、徹底的にやってやる!

これを聞いた鈴木大御爺さんは更に激怒した:「甘やかすな!すぐに日本総局に繋いでくれ、月瑠の後ろ盾になってやる!」

医療スタッフは玉木を手術台に運び、有田楽良は臓器不全を遅らせる薬を注射した。

その後、有田楽良は玉木から数本の採血を行い、抗凝固剤を注射した。

有田楽良は感情を持たない生物のように、消毒済みのメスを手に取り、躊躇なく玉木の腹部を切開した。

抗凝固剤の効果で血液凝固が抑制され、腹部を切開しても出血はなかった。