第389章 親戚が来た

「三十分くらいかな。他のことでもしてて」鈴木月瑠の声は少し掠れていて、すりガラスに彼女の艶やかなシルエットが映っていた。

一橋貴明はもう見られなくなり、ベッドの端に座った。

エアコンの温度は二十六度で、人体が最も快適に感じる温度だったが、彼はどんどん暑くなっていくように感じた。

彼は携帯を取り出し、中村少華にメッセージを送ったが、返信はなかった。

少し考えてから、一橋貴明は小池紀之にもメッセージを送った。

【小池。お前の元カノたちと付き合ってた時、急に心臓がドキドキするとか言われたことある?】

【もしあったとしたら、その後どうなった?】

ちょうどその時、小池紀之は仕事を終えて帰宅したところで、一橋貴明からのLINEを受け取った。

また何か用事かと思ったが、開いて見ると表情がだんだん冷静になっていった。タイプするのが面倒で、音声メッセージを送った。