第667章 易安上人の弟子

コンテストの審査員が次々と席に着き、清水秋と山中聡は副會長の席に座り、真ん中の空席は會長の小原舟の席だった。

遠藤音美は空席を一瞥し、山中聡から送られてきたメッセージを見て、唇に勝利を確信した笑みを浮かべた。

鈴木月瑠は無関心そうに座ってスマホを弄っていると、小原舟からLINEが届いた。

小原舟:【月瑠ちゃん、人家の飛行機が遅延しちゃって、到着まで約1時間かかりそうなの。待っててね~】

この気持ち悪いメッセージを見て、鈴木月瑠は口角を引きつらせながら返信した:【タピオカミルクティー買ってきてね】

小原舟:【はいよ~月瑠ちゃんの言うことなら何でも聞くよ。師匠はどう?欲しい?】

鈴木月瑠はスマホを一橋貴明の前に掲げ、笑いながら言った:「タピオカミルクティー飲む?」

一橋貴明はLINEの内容を見て、口角に笑みを浮かべた:「飲むけど、お礼はないよ」